girlfriends-2213259_1280

天気のいい~月曜の午後

myuは、とある親子が住むマンションの呼び鈴を鳴らす。

ドアの向こうから、明るい声と共に小さな子供がドタドタと走ってくる音が聞こえる。

「あら~!カズキ~!ちょっと見ないうちにまた大きくなったんじゃない?いくつになったの?」

「もう5歳だよ」

「じゃぁカズキももう年長さんだね。」

「年長さん?」

「そう、保育園ではお兄ちゃん!てことよ。」

後からゆっくりとカズキの後ろに来たひろみ。

ひろみとは、OL時代からの親友。

「カズキ、卵大丈夫?」

「アレルギーは全然ないよ、まさに健康優良児!」

「じゃーん!今日はシュークリーム買ってきたぞ!美味しいんだよ~ここのシュークリームは!」

「わぁぁ!お姉ちゃん!ありがとう!」

「じゃぁ、一緒に食べよう!」

箱を開ける様を、好奇心いっぱいの目で見つめる、カズキの手以上ある大きなシュークリームを頬張る
口いっぱいに含んでほっぺにクリームをつけながら食べるカズキが微笑ましい。


ひろみの旦那さんは、カズキがお腹にやどったときに、何かの犯罪を犯してしまい服役中。
何の罪を犯したのか、教えてくれない。服役中の彼から離婚を言われ、彼女はシングルマザーになってしまった。

環境は違えど、カズキも父親を知らない、自分の幼少期に似たものがあるのでひろみだけでなく、カズキに会うのもmyuは楽しみ、大袈裟だけど生き甲斐でもある。

「いつもありがとね。myuが居なかったらカズキもこんなに明るく育ってくれなかったよ、ほんと感謝している!」

カズキは、まだ乳飲み子だったころから、子育てをしたことない2人が一緒に育ててきたようなもの。

ひろみとは、同期入社、お互いまだ若い18歳ということもあって色んなことあった、ひとりの男のことでつかみ合い喧嘩をしたり、今では何でも話せる相談相手、過食嘔吐のことも風俗に勤めていることもひろみは知っている。

ひろみ:「どう仕事の方は?」

myu:「うん、楽しくはないけど、お金のことは気にすることないし、人間関係もほとんどないから 気は楽よ。」

ひろみ:「でも、いつもまでも出来る仕事じゃないからね…あまり長く続けていると抜け出せなくなっちゃうんじゃない?」

myu:「もうすでに、抜け出せなくなっているよ(笑)」

ひろみ:「男できた?」

myu:「うう~んうんっ!しばらく男はいらない!私にはクズな男しか来ないから(笑)」

ひろみ:「お互い男運はないわね(笑)」

myu:「ほんとに(笑)」

男の話になると、いつも2人で語りだす、一つの出来事。






OL時代、同期で同じ事務員だった2人は同時に一人の男と付き合っていた。もちろん2人はお互い知らない、クズな男に騙されていた。

彼は、会社に製品を納品するトラックの運転手、貨物の検品をしているうちに、連絡先を交換し、ひろみに聞くと、どうやって近寄ってきたのかどうやって連絡先を教えたのか全く一緒。

私が彼と仲睦まじく、荷物の検品をしていたら、ひろみが近寄ってきて「どういうことなの?」と…
勤務中なのに2人は、つかみ合いの喧嘩になり、よくよく聞くと2人が付き合いだしたのはほぼ同時期。
彼は、そそくさと2人が揉めている中トラックで立ち去った。

怒りの矛先は当然彼に向けられ、この日以来、2人ともに彼からの連絡は途絶えたのだが…
どうしても、復讐してやりたい…

ひろみが、「どうしても忘れられない」「あなたの肌が恋しい」と男を誘い出した。
それにのって、来る男。



男って、ホント単純でバカだ…



あるシティホテルに彼を呼び出して、涙を流していい雰囲気に…


「先にシャワー浴びて来て」


疑うこともなく、バスルームに行く彼


ひろみは、myuにメールを入れ、部屋に招き入れる、シナリオは2人で入念に打ち合わせていたので手際がいい、直ぐに下着1枚になりmyuはベットに潜り込む。

しばらくして薄暗くした部屋に、素っ裸の彼が嬉しそうに背中を向けたmyuが居るベットへ。


ごそっ!ごそっ!

体形が似ているのか、気付いていないようだ。

そこで、ひろみが部屋を明るくする



「何しているの?」


ベットに居るはずのひろみが?ベットに居る女性は?myu…

状況がまだ読めない男は、うろたえるばかり



「ひろみだけ、ずるいじゃないの?私も参加させてよ~!」



色っぽい顔で男を見つめると…血の気を引いた男の顔から笑みが浮かんでくる

顔を近づけてきた…

顔色が変わったmyuは、近寄ってきた男の腹を力いっぱいに蹴りベットから突き落とした。



myu:「あんた!どこまでバカなの?AVばかり観てるから?そんな訳ないじゃない!」


男は飛ばされる時に掴んだシーツを身体を隠しながら、小さくなって…


ひろみ:「めでたい男だね、どう考えたら私たち2人の事を前向きに考えられるのよ!バッカじゃない!ホント!あんたに惚れた私が恥ずかしいわ!」



男:「ごめん、でも、ひろみからメールくれたときは、めちゃ嬉しかった、今も変わらない」



ひろみ:「この場におよんで、まだそんなこと言う?それにあんた、私たちだけじゃないみたいよね?これは、あんただけの問題じゃなくて、あんたが務める運送屋にも責任取ってもらわないとね!」


「今すぐ、私たちの前から消えて!言ってる意味わかるよね?」


男:「はい、わかりました…」



カシャ!カシャっと、服を着たmyuが携帯で、なんともみっともない男の写真を撮っている

myu:「ひろみ!出ようか!あんたもよ!」

男:「ちょ…っとまって、服着るから」

男の服を取り上げるmyu…

myu:「帰ったら、今すぐこの街から消えてね!じゃないとこの写真、奥さんに送り付けるから!」

ひろみ:「えっ!コイツ結婚していたの?最低!」

myu:「可愛いお子さんが2人も居るよね?」

ひろみ:「ほんと最低!さぁあんたも出るんだよ!服なんて着る必要ねぇよ!」

素っ裸の男と一緒にでた2人、オートロックだからドアが閉まると再び中に入ることが出来ない

男:「ごめん!勘弁してくれよ!鍵貸してくれ!」

無情にもドアが大きな音を立てて閉まる。


「だめーーっ!」



聞く耳を持たず足早にエレベーターに向かう2人、素っ裸にされた男がつきまとうがmyuが男勝りに男をけ飛ばす。

ひろみ:「何アイツ、女みたいな声だしちゃって(笑)」

myu:「アンタの服、1階のエレベーター、出たところに置いておくから!じゃぁ~ね~!」





この時の話をすると、何度しても笑いが止まらなくなる…
彼女たちの友情を深めた出来事でもある。




カズキ:「ママもお姉ちゃんも、何がそんなに面白いの?」

ひろみ:「カズキが大人になったら分かるよ!カズキは女の子には優しくするんだよ!」

「それよりmyu!風俗辞めてウチが働いている店に来ない?同じ客商売だけど、身体使わないから、そのほうがmyuにとってもいいと思うんだけど。」

myu:「ありがと!でもいいや!私はあんまりお酒に強くないし、性に合ってないし。」

ひろみ:「じゃぁ、店に遊びにおいで!可愛い男入ってきたから。」

myu:「男?ひろみがいる店はラウンジじゃないの?」

ひろみ:「まあそうなんだけど、料理も出すお店だから男手が欲しいんだって!バカ正直な子だけど、それが可愛いんだよなぁ~」

myu:「じゃあ、ひろみが付き合ったらいいじゃない!」

ひろみ:「私は、カズキがいるじゃない!今それどころじゃないし、それにこぶつきの女なんて重たいでしょ?あの男の子間違いなくママのタイプだから、唾つけられる前に来た方がいいんじゃない?」

myu:「わかった!気が向いたらね(笑)」

ひろみ:「今日休みなんでしょ?カズキも喜んでることだし、夜一緒に食べる?」

カズキ:「晩ごはん、お姉ちゃんと一緒?」

myu:「うん!じゃぁ今日はすき焼きにしようか!姉ちゃんが飛び切りいいお肉買ってあげる!」

カズキ:「やったやったぁ~肉だぁ~お姉ちゃんが買ってくれる肉は美味しいから好き!」

ひろみ:「カズキ!ママが普段安い肉しか食べさせていないのがバレちゃったじゃない!(笑)」


3人でスーパーへ買い出しに行く姿、両手を繋がれて、まるで2人のお母さんに連れられる様。

カズキはとても幸せそうな顔をしている、それを見ているmyuもとても幸せそうに

ひとりの女性、母親の気分になれる


結婚はいらないけど、子供は欲しいなぁ…

月に何度か、こうしてひろみとカズキに会うのが

今のmyuの生き甲斐でもあった。



にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 過食症・過食嘔吐へ